薬物療法
薬物療法は、ADHD治療に広く利用されています。
元々ADHDは、脳の機能障害の一部とされているので、脳に働きかける種類の薬は効果的なのです。
実際に多くの患者が薬物摂取を始めてから、劇的に症状が改善したという報告があります。
しかし、これはあくまで対症療法です。
基本は自分の行動を見直し、正しい方向に訓練することが第一なので、薬物療法は、あくまでその
補助的役割といえるでしょう。
脳内にはドーパミンという物質があり、この物質が、人の感情や行動を調節します。
ドーパミン過多だと興奮状態が持続し、ドーパミンが少ないとうつ状態になり、集中力も欠くことになります。
ですから、薬物療法では、まずドーパミンの量を調節し脳からの信号が体に正しく送られるようにします。
ドーパミンのアップダウンによる症状が、躁うつ病の症状にも似ていることから、ADHD患者に、躁鬱病の
薬物が効果を発揮することもあります。
薬物療法で、まず脳内の整理をつけ、薬効中に、正しい行動パターンを学んでいきます。
薬物は、永久に摂取するものではありません。
正しい行動が身につけば、臨床経験によると、過半数の患者がやがては薬なしでも普通に生活できる
ようになったとのことです。
ですから、薬物依存にならないということは間違いありません。
薬の力を頼って、行動療法を学んでいくという方法は、現在では最も一般化しています。
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